体重計・体組成計の選び方2 一番いい体重計・体組成計を見てMAXを知る

体重計のメーカーごとや機種ごとの細かい比較に入る前に・・まずは一番いいものを見ておくことをおすすめしたい。なぜかというと、一番いい体重計・体組成計を最初に見ておけば、それよりも安い、自分が実際に買うことになる機種を選ぶ際に、その体重計・体組成計にはどの機能がないのかがわかるし、予算と相談をしてどの機能までが自分にとって必要なのか判断ができるようになるからだ。


さて、では「一番いい体重計・体組成計」は何なのか?どこにあるのか?それは、大手のジムに置いてあるあの業務用の体組成計だ。
業務用マルチ周波数体組成計 MC-980A (ホワイト&ネイビー) 希望小売価格:¥2,000,000(税抜)
大手のジムに行ったことのある人はこの体組成計を経験している人も多いのではなかろうか?経験のない人はタニタの下記の紹介動画を見ればイメージができるかと。


つまりは裸足で測定台に乗っかって、両手でグリップを握ると30秒位で体の各部位に関する体脂肪やら筋肉量などのデータが出て、平均と比べてどうなのかとかもグラフィカルにわかる紙が出力されるので、これを元にジムのスタッフ・トレーナーが指導できるという代物よ。お値段200万円(笑)。まぁ自宅に置けるような値段ではないね。ちなみに私が行ったことのある複数の大手ジムではいずれもこれ無料で使えたな。

調べてみた限り、オムロンは業務用の体組成計を取り扱っていないみたいだから、業務用体組成計はタニタの独壇場みたいね。

さて、この体組成計の特徴を読んでいくと、体組成計のMAXがどうなっているのかが見えてくる。一言で言うとデータの信頼性と多様なデータがわかりやすく表示されるのが特徴のようだ。

データの信頼性に関しては周波数を複数用いることで誤差を抑え、体組成の計算には市販品によくある人体を円筒形とみなした単純な計算モデルではなく、より複雑で信頼性の高い方法で計算を行っているようだ。

測定にはBIA(Bioelectrical Impedance Analysis、生体インピーダンス分析)という、つまり腕から足に電流を流して、その抵抗によってどの部位に脂肪や筋肉がたくさんあるのかを測る方式を採用している。

まとめると、
・複数の周波数での測定による高精度の実現
・豊富な臨床データに基づいた高精度な体組成計算モデルの採用
・両手・両足に電流を通すことによる部位ごとの測定の実現
・見やすくわかりやすい表示結果
・主な測定項目は、体重、脂肪率(脂肪量)、骨量、筋肉量、水分量、BMI(体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)))、基礎代謝量
・体組成推定の方法としてそこそこの精度を誇るDXA法とほぼ同等の精度を実現

あたりが主な特徴になるようだ。最後のDXA法とほぼ同等の精度という項目に関してだが、
これはこの機種の精度に関する大きな特徴を示しているデータだと思う。というのは、別ページで詳細まとめるが、体に電流を流して抵抗を計測するBIA法という、いわゆる体組成計で用いられている体組成推定方法は、本来精度が悪いと言われている方法なのよ。

一方DXA法(Dualenergy X-ray Absorptiometry、二重X線法)という、レントゲンみたいに放射線を当てて骨ミネラル量を求めてから体脂肪等の体組成を求める方法は、最良ではないものの、そこそこの精度を誇りながら5~10分で結果が出る手軽さから、タニタでは基準計測法として用いられている方法だ。DXA法に近い結果がBIAで出せるというのはかなりの高精度だと考えて良い。

ということで、これをベースに市販の体重計・体組成計と比較をすれば、ある機能、ない機能についてわかりやすいと思う。