オムロン体組成計の最安値価格順機能比較表と選び方解説

オムロンの体重計・体組成計を探している人向けに、最安値価格順や定価順などでの並び替えが可能な機能比較表を記載し、選び方の解説をしようと思う。

タニタの体組成計比較について記載したページでも言及したのだが、タニタもオムロンも、公式サイトの使い勝手が極めて悪い。なぜかというと、定価などの価格情報が記載されておらず、機種の値段はオープン価格と記載されているので、どれが高級機種で、どれが入門機種なのかがわからないのだ。

値段順や発売日順に並び替えて、予算と相談しながらこの機能は必須だけどこっちの機能を付けると高くなってしまうからこの機種にしよう、みたいな選び方ができないのだ。

ということで、値段や発売日などで並び替えができるオムロン体組成計の機能比較一覧表を作ることにした。全機能を載せると横に長くなりすぎてしまうので、主要機能だけを項目に載せて、複数のネットソースから探した最安値や、実質的な定価(オムロンの公式通販ショップでの価格)、発売日で並び替えられるようにしてみたのでご参考いただければと思う。最安値価格に関しては2015年10月26日に調べた時の価格なので、変動は当然あるだろうが、市場の実勢価格としての参考にはなるだろう。

型式 最安価格
(税込)
オムロンストア
価格(税込)
発売日 測定部位 通信機能 自動認識 最小表示
(g)
登録
人数(人)
HBF-253W 12990 21384 2014/07/16 足裏 100 4
HBF-701 9498 17280 2008/08/22 両手両足 - - 100 4
HBF-375 9294 13165 2010/02/22 両手両足 - - 100 4
HBF-254C 9108 13824 2015/01/29 足裏 50 4
HBF-373 5455 11108 2010/02/22 両手両足 - - 100 4
HBF-215F 3903 6150 2012/06/20 足裏 - 100 4
HBF-220 3680 6458 2014/11/11 足裏 - 100 4
HBF-212 3649 4093 2012/06/01 足裏 - - 100 4
HBF-224 3636 5378 2015/05/19 足裏 - 100 4
HBF-251 3180 7179 2012/08/29 足裏 - - 50 4
HBF-214 3073 5122 2011/09/02 足裏 - - 100 4
HBF-223 2740 4298 2015/05/19 足裏 - 100 4
HBF-306 2300 5378 2001/06/11 両手 - - 100 9


続いてそれ以外の測定項目一覧表を。こちらは最安価格順で固定した順番で記載をする。見てみるとわかるが、基本的にどの機種でも基本的な測定項目に関しては共通して利用可能であることがわかるかと。体脂肪率だけでなく、内臓脂肪レベルや体年齢、基礎代謝など。あくまで一部の機種に限られるのは皮下脂肪率や子ども用のアルゴリズムなど、全員が使うわけではない枝葉の機能のみである。
型式 本体
質量(kg)
体重 体脂肪率 骨格筋率 内臓脂肪
レベル
体年齢 基礎代謝 BMI メモリ 皮下
脂肪率
子ども
アルゴリズム
健康サポート
サービス対応
HBF-253W 2.2 -
HBF-701 2.2 - -
HBF-375 2.6 - -
HBF-254C 1.7 -
HBF-373 2.5 - -
HBF-215F 1.7 - -
HBF-220 1.8 - -
HBF-212 1.3 - - - - - - -
HBF-224 1.6 - -
HBF-251 1.7 - -
HBF-214 1.6 - - -
HBF-223 1.3 - - - - - -
HBF-306 0.23 - - - - - - - -


続いてオムロンの体重体組成計の選び方に関して解説をしよう。オムロンはタニタと異なり、機種の主要機能ごとにわかりやすいネーミングを付けるようなことはやっていないので、一つ一つ見ていかないとよくわからない。

ただ、傾向としてHBF-2xxで始まるものは両足測定、HBF-3xxやHBF-7xxなど、2以外の数値で始まるものは両手両足測定の機種としているようである。

体組成に関する測定項目は、一部の激安機種以外はほとんど同じなので、何を選んでも測定はできる。では高級機種と手頃な価格の機種では何が異なってくるのかについてを説明する。


・両手両足測定か両足測定か
以前オムロンでは、高級機種は両手両足測定、普及価格帯のものは両足測定というような大まかな値段による差別化が行われていた。また、競合のタニタでは両足測定の機種が大半であったため、両手両足測定の機種を出すことで、より「正確に測れるというイメージ」を打ち出していた。

しかし実際はそうではなく、両手両足測定の特徴は正確さが向上することではなく部位別測定ができることである。

あくまで体脂肪測定の正確さというのは、どれだけ多種多様な性別、年齢、体格、人種等のデータを収集して、それらの体脂肪率をより正確な方法で測定し、それらデータと電流抵抗値の値を関連付けた体脂肪推定式を作れるかにかかっている。

家庭用体脂肪・体組成計で使用しているBIA法という電流を流してその抵抗値から体脂肪率を推定するやりかたは基本的に精度が高くないのである。だから、より精度の高い方法で計測し、そのデータとBIA法の測定値の値を紐付けなければならないのだ。

また、タニタでは現在ほとんど両手両足測定の機種は出していないが、それを作る技術やデータ自体は持っている。現に200万円以上する大手ジムなどにおいてあるタニタの業務用機種は両手両足測定だ。両手両足測定をタニタがほとんど作っていないのは、単に家庭用だと需要が低いからである。

そしてオムロンも現在は方針を変えて両足測定の機種が主体になっている。それは、上記体組成計比較表を発売日順に並び替えてみれば一目瞭然だ。オムロンは2010年2月以降、両手両足測定の機種を出していない。

つまり家庭用の体組成計では測定に時間が掛かり、測定や収納が面倒な両手両足測定器種は売れないのである。部位別測定の需要は多くないということだろう。

体重計・体組成計を使うのは、毎日のことになるので、面倒だと感じれば使わなくなってしまうのが実情である。基本的には世間的な需要や利便性を考慮して両足測定機種から選ぶのがよいのではないかと私は思う。


・自動認識機能は付いているのがベター
2014年以降発売の機種で必ず付いている機能が自動認識機能と呼ばれる機能である。これは家族複数人で使用する際、体重や過去の測定データから当人を自動的に見分ける機能である。複数人で使用する場合は、この機能があるものを選ぶと便利であろう。


・最近の大きなトレンドは通信によるスマホとの自動連携機能
近年の体組成計の大きなトレンドは、通信によるスマートフォンとの連携機能である。これはフランスのベンチャー企業であるWithings(ウィジングズ)がスマホ連携に優れた機種を出したことで、一部で人気が広がり、国内体組成計大手メーカーであるタニタやオムロンも追随することになった。

どういう機能かというと、予めスマートフォンのアプリや体組成計で設定を行っておくと、体重・体脂肪を測ったら自動でデータがスマホアプリに転送されるというものだ。それまでは測定データを紙に書いたり、SDカードでPCに移して、というような面倒な作業が必要だったのが、スマホ連携機種の登場で一切必要なくなったのが、体組成計業界での大きな出来事と言えよう。

今後体組成計の高級機種に関しては、こうしたスマホ連携等、データの管理を強化した機種が主流になるであろう。


以上、値段や発売時期によって機能が分かれるものについて説明をしたが、オムロン体組成計の選び方の結論を書いておくと、データを測定したいだけなら安い機種でもOKで測定項目は値段が高いものでも大きくは変わらない。ただ、スマホ等で便利に管理したいなら1万円前後やそれ以上の高級機種を選ぶのがおすすめ、となる。

両手両足測定機種については、売りにしていたオムロンですら5年も出していないくらいなので、毎日測るのが面倒になりかねないそれをわざわざ選ぶ必要はないのではないだろうかというのが私の見解だ。